個性的な姿で多肉植物好きの心を掴んで離さないのが「オトンナクラビフォリア」です。太くゴツゴツした塊根部から葉とは思えないぷっくりとした葉をつけ、秋から冬にかけては鮮やかな黄色い花を咲かせることもあります。観賞価値の高さだけでなく、育てる楽しみも満点。この記事では、オトンナクラビフォリアを紹介します。

基本情報
- 学名:Othonna clavifolia
- 科名:キク科(Asteraceae)
- 属名:オトンナ属(Othonna)
- 原産地と分布域:南アフリカの乾燥地帯
- 特徴:
- 地中や地表に塊根(コーデックス)を形成する塊根植物
- 塊根は硬くてごつごつしており、古木のような風格
- 冬型種で、秋から春にかけて成長するが、我が家の株は夏も休眠はしません。
- キク科特有の小さな黄色い花を咲かせる姿は可憐で、塊根の無骨さとのコントラストが魅力的
育て方ガイド
日当たり・置き場所
オトンナクラビフォリアは日当たりを好みます。秋から春の生育期には、直射日光の当たる屋外や明るい窓辺が最適。日光が弱いとぷっくりとした葉が徒長してしまいますので、注意を。
水やりのポイント
生育期には土が乾いたらしっかり水を与えます。ただし多湿は根腐れの原因になるため注意。休眠期の夏は断水気味にし、塊根がしぼまない程度にごく少量の水を与える程度で十分です。
温度管理
生育適温は10〜25℃。生育期は冬ですが、冬型塊根種の中では寒さに弱め。8℃以下になると室内に取り込むのがおすすめです。夏は高温多湿を避け、涼しい場所で管理しましょう。
土・肥料の選び方
水はけの良い多肉植物用の培養土が基本。軽石や赤玉土を混ぜるとさらに管理が楽になります。肥料は生育期に薄めた液肥を月1回ほど与えると良いでしょう。
病害虫対策
風通しが悪いとカイガラムシやハダニが発生することがあります。見つけたら早めにブラシや薬剤で除去。過湿環境では根腐れのリスクがあるため、水やり管理と通気性に注意しましょう。
豆知識
原産地では
南アフリカの乾燥地帯に自生しており、長い夏の乾季を塊根に水分を貯蔵することで生き延びます。乾燥地帯特有の進化形態で、他の多肉植物と同様に休眠と成長を繰り返しています。
雑学
オトンナ属は100種以上が存在し、いずれもユニークな姿を持ちます。「クラビフォリア」という名前は、ラテン語で「棍棒のような葉」を意味し、独特の葉形に由来しています。コーデックス愛好家の間ではコレクション性が高い人気種です。
まとめ
オトンナクラビフォリアは、無骨な塊根と可憐な黄色い花のコントラストが楽しめる魅力的な塊根植物です。
- 秋から春にかけて生育する冬型種だが、夏は休眠しない!?
- 水やりや温度管理を守れば初心者でも栽培可能
- 種まきでの増殖も楽しめる
観葉植物としてインテリアに取り入れるのはもちろん、シーズンごとの変化をじっくり観察するのも魅力のひとつ。塊根植物ブームのなかで、個性派を探している方にぜひおすすめしたい一鉢です。
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